宇都宮市内にある食肉加工会社様より、「自動火災報知設備のランプが点いたり消えたりしている」とのご相談をいただきました。現場は常に湿気や脂分が発生しやすい環境であることから、火災報知設備にかかる負荷も高く、念入りな点検が必要です。
まずは現地に伺い、機器全体の点検を実施。半年に一度の定期点検はきちんと行われており、運用管理は非常にしっかりされている印象でした。ただし、今回は機器の動作異常が懸念されるため、火災発生時に警告ブザーが確実に鳴動するかどうかの確認も実施。その結果、ブザー機能は正常に作動することが確認でき、現時点で致命的な不具合はないと判断しました。
しかしながら、警報盤には「エラー」の表示がありました。これは、配線の一部が腐食や損傷により正常に信号を送れなくなっていることを意味します。実際に機器内部を開けて確認したところ、配線端子や接続部が激しく錆びついており、一部は接触不良を起こしている状態でした。食肉加工場のように常に湿気や油分が多く発生する環境では、長年使用してきた火災報知設備がこのように劣化するケースが少なくありません。
今後も安全・安心な操業を続けていただくために、今回は設備の部分的な補修ではなく、機器一式の入替をご提案。新たに設置する火災報知設備は、防水仕様の高耐久型で、加工場特有の環境にも適応できるモデルを採用しました。
新設工事では、旧機器の撤去・新機器の据付・全配線の再接続・試験運転までを一貫して行い、稼働中の業務に支障を与えないよう、作業時間帯と導線を細かく調整。工事完了後には、全警報機能の動作テストと信号系統のチェックを実施し、異常のないことを確認しました。
お客様からは、「常に加工場を清潔に保っているつもりでも、こうした部分は見落としがちだった。今回は大事に至る前に気づけて良かった」とのお声をいただきました。今後も定期点検に加え、長期使用機器の更新判断についても継続的にサポートさせていただきます。
火災報知設備は、建物と人命を守る重要なライフラインです。特に湿気・熱・油分などの負荷がかかりやすい環境では、早めの点検や計画的な更新が非常に重要です。当社では、現場環境に応じた最適な機器選定と、安全・迅速な施工を心がけております。工場・厨房・倉庫などで火災報知設備の異常や不安を感じられた際は、ぜひ一度ご相談ください。