今回の空調工事は、工場・倉庫に併設された事務所部分からスタートしました。業務効率を維持しつつ、快適な室内環境を整えるため、まずは事前の現地調査を実施。建物の構造を細かくチェックし、安全かつ効率的な施工が行えるよう、全体の工程を綿密に確認します。施工前には、室内のレイアウトや天井裏のスペースを考慮しながら、空調機器を取り付けるための吊金物(つりかなもの)を慎重に設置。この段階での精度が、後の空調機器の性能やメンテナンス性に大きく影響するため、確実な固定と水平調整を徹底しています。空調機は30台取り付けを行いました。
天井高がある工場・倉庫内の空調設備を行うにあたり、高所作業車を使用した作業を実施しております。
高所作業車は、主に以下の目的で使用されています。天井部へのダクト・配管・電線の設置、吊りボルトや支持金具の取り付け、空調機器本体の設置および位置調整、安全点検・微調整などの最終チェック作業を行います。作業中は、周囲の安全を確保するため、作業エリアにはカラーコーンやバリケードを設置し、立ち入りを制限しています。また、作業員は高所作業車の操作に関する専門の教育を受けており、フルハーネス型の墜落制止用器具を装着して安全を確保したうえで作業を進めています。現場では複数台の高所作業車を適切に配置し、各作業ポイントに合わせた効率的な工程を実現しています。特に天井下のスペースが限られているため、事前に機材や動線を十分に計画したうえで、スムーズかつ安全な作業が行えるよう配慮しております。
広い倉庫の室内空間に対応するため、天井部には天吊り型の空調機器を40台設置しました。機器は適切な位置に均等に配置され、吊りボルトと専用金具を用いてしっかりと固定。高さや水平も正確に調整し、空間全体にムラなく冷暖房が行き渡るよう設計されています。
高所作業車を使用し、熟練の作業員が梁に沿って丁寧に配管を敷設。冷媒配管には断熱材をしっかりと巻き、熱損失や結露を防ぐ施工が施されています。また、ドレン配管の勾配にも細心の注意を払い、確実な排水が行えるよう設計されています。