老朽化した空調機と結露の深刻な問題
今回ご紹介する施工事例は、栃木県宇都宮市の食品製造工場で実施した室内機更新工事です。
当工場では、数年前に室外機の交換工事をすでに行っており、外部設備は新しく稼働していました。しかし、室内機については老朽化が進んでおり、特に天井裏での結露が深刻化していました。
結露によって発生した水が天井裏にたまり、やがて天井を伝って室内に水がポタポタと垂れてしまうというトラブルが発生。食品を扱う工場にとって、水漏れは衛生面や製造ラインへの影響が大きく、早急な改善が必要とされました。
食品製造工場ならではの課題
食品工場では温度・湿度管理が非常に重要であり、空調設備に不具合があると製品の品質保持や従業員の作業環境に直結します。
特に今回のように天井から水滴が落ちる状況は、製造中の食品や機械設備に混入する恐れがあるため、早急な解決策が求められました。
また、工場は毎日稼働しているため、工事の際には製造スケジュールとの調整が欠かせません。工場ラインを止める時間を最小限に抑えることが施工の大きなポイントとなりました。
採用した解決方法 ― ダクトレス仕様の室内機
従来の天井裏にダクトを使用した空調方式は、結露が発生しやすい環境をつくっていました。そこで今回の更新工事では、ダクトを使用しない仕様の室内機(ダクトレスエアコン)へ変更しました。
この方式により、天井裏に冷風を通す必要がなくなるため、結露の発生を大幅に抑えることが可能になります。また、ダクトレス室内機はそれぞれの設置場所で直接空気を処理するため、効率的に冷暖房が行える点も大きなメリットです。
今回の工事では、合計9台の室内機を入れ替え、工場全体の空調環境を改善しました。
工事の流れ
既存室内機の撤去
老朽化し結露トラブルを起こしていた既存室内機を丁寧に撤去しました。
天井裏の配管・配線確認
写真にもあるように、天井裏には複雑に配管や電気配線が張り巡らされていました。結露で断熱材が濡れている箇所も確認し、必要に応じて補修を行いました。
新しい室内機の設置
ダクトレス仕様の室内機を9台設置。壁掛けタイプ、天吊りタイプ、天井カセットタイプなど、工場の間取りや作業スペースに合わせて最適な機種を導入しました。
試運転・調整
すべての室内機を稼働させ、冷暖房能力や送風バランスを確認。制御盤にてセンサー情報もチェックし、正常な稼働を確認しました。
工事後の効果
結露による水漏れが完全に解消
天井から水が落ちる心配がなくなり、食品の衛生リスクを回避できました。
安定した空調環境を実現
工場内の温度・湿度が安定し、製造工程の品質維持に貢献しています。
省エネ性能の向上
最新機種の採用により、従来よりも効率的な運転が可能になり、電気代の削減効果も期待できます。
作業環境の改善
従業員の方々からは「以前より快適に作業できるようになった」という声もいただいております。
お客様の声
「天井から水が垂れてくるのは大きな悩みでしたが、工事後はその心配がなくなりました。短期間で工事を終えていただいたので、製造ラインへの影響も最小限で済み、本当に助かりました。」
今回の施工のポイントまとめ
栃木県宇都宮市の食品製造工場での工事
室外機は数年前に交換済み、今回は室内機のみ9台を入替
結露対策としてダクトレス室内機を採用
天井裏の水漏れトラブルを解消
食品工場に適した安定した空調環境を実現
食品工場の空調更新をご検討の企業様へ
食品製造工場や冷蔵・冷凍倉庫などでは、空調設備の安定稼働が欠かせません。今回の事例のように、結露による水漏れや空調不良は品質リスクに直結するため、早めの更新工事をおすすめします。
当社では、現地調査から最適な機種選定、施工、アフターメンテナンスまで一貫して対応いたします。工場の稼働を止められない状況でも、スケジュールを調整しながら柔軟に対応可能です。
まとめ
本施工事例では、栃木県宇都宮市の食品製造工場にて、天井裏の結露による水漏れトラブルを解消するため、ダクトレス仕様の室内機9台を導入しました。結露問題が解決し、食品の品質保持や作業環境改善に大きく貢献する結果となりました。
食品工場や製造施設での空調更新工事をご検討の際は、ぜひ当社にご相談ください。