栃木県日光市にある鬼怒川温泉旅館では、既存の電気式空調システムの更新工事の依頼をいただきました。温泉旅館としての快適さを保ちつつ、最新の電気式空調の導入により省エネを実現できコスト削減にもつながりました。
この旅館では数十年前から使用されていた古いエアコンが、効率が悪く、故障が頻発するようになっていました。また、消費電力の多さがコスト増加の一因となり、問題ととなっておりました。これらの問題を解決するため、お客様は、空調システムの全面的な更新を行うことを決めらました。
エアコン更新工事は、室内機と室外機の交換を行いました。新しいエアコンは、省エネルギー性能が高く、静音性にも優れている最新モデルを選定しました。しかし、温泉旅館は年中無休で営業しているため、工事の計画と実施には細心の注意が必要でした。
工事は、旅館の忙しい時間を避けるために、比較的お客様の少ない平日に行われました。また、工事区域周辺では養生を徹底し、音や埃がお客様に迷惑をかけないよう配慮しました。工事中の安全対策として、作業エリアは明確に区分され、非常に厳しい安全基準で作業を行いました。
最大の課題は、限られたスペースでの作業でした。室内機は天井内のかなり狭い環境での工事が必要なため難しいものとなりました。室外機を設置するスペースは屋上の９階となっており、７０トンの大型クレーン室外機を釣り上げました。駐車場の使用時間も限られておりましたので綿密なスケジュール管理が必須でした。この問題に対応するため、事前に詳細な測定と計画を行い、最適な配置を決めました。さらに、既存の配線や配管も再利用する部分と新規に設置する部分とを見極めました。
更新工事は、計画通りに完了し、お客様は新しい空調システムで新たな営業を開始しました。新しい空調システムは、エネルギー効率の向上だけでなく、温泉旅館の快適性を大幅に向上させるものとなりました。
